自閉症の人は、合併症を持つことが多く、その中の一つにてんかんがあります。てんかんと言うと、泡を吹いて倒れ、けいれんすると思っている人が多いかもしれません。でも、このような全身のてんかんはごく一部。てんかんにはさまざまな症状があり、頭痛、腹痛、吐き気、動悸などの他、突然笑い出したり、泣き出したり、ボーっと一点を見つめたりなど、あらゆる症状があるのです。これらの症状は、脳の神経細胞の異常な電気的興奮によって引き起こされます。人間の脳は、神経細胞が電気信号で互いに連絡しあい、調和の取れた活動をしています。しかし、何らかの理由で異常な電気回路が脳の一部に形成され、あたかも電気の配線がショートしたような状態になることで、てんかんの発作が起こるわけです。てんかんは100人に1人と言われるほど患者さんが多く、決して珍しい病気ではありません。また、子供から大人まで幅広い年齢層で発症しますが、その約八割は18歳以前に発症します。このてんかん、自閉症の人には非常に多くて、約3割に見られるというほど発生率が高いのです。思春期頃に合併するケースが多いのですが、なぜ合併するのか、その理由は不明です。自閉症の人がてんかんの発作を起こした場合は薬が有効で、てんかんの治療によって行動障害や情緒障害が改善したという報告もあります。なお、2011年には、てんかんや自閉症の発症に、微小なリボ核酸(マイクロRNA)の一種が関係しているという研究結果が報告されました。今後に期待したいところですねー